w3m

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w3m.1 (9481B)


      1 .\"
      2 .TH W3M 1 "Jun 6 2000" "UNIX"
      3 .SH NAME
      4 .B w3m
      5 \- text base pager/WWW browser
      6 .SH SYNOPSYS
      7 .B w3m
      8 [options] [file | URL]
      9 .SH DESCRIPTION
     10 .SS はじめに
     11 .B w3m
     12 は,テキストベースのページャ/WWWブラウザです.これを使うと,
     13 .I kterm\fR(1)
     14 などのキャラクタ端末上で,ローカルファイルを見たり,WWWの内容を見たりすること
     15 ができます.
     16 .PP
     17 引数にファイル名を指定すればそのファイルを表示し,URLを指定すればその内容を表
     18 示します.何も指定しなければ,標準入力の内容を表示します.ただし,標準入力が
     19 .I tty\fR(4)
     20 である場合には,何もせずに終了します.
     21 .PP
     22 オプションは次の通りです.
     23 .TP
     24 .BI + 番号
     25 起動後,指定の行番号に移動する.
     26 .TP
     27 .BI \-t\  幅
     28 タブの幅を指定する.デフォルトは 8.
     29 .TP
     30 .B \-r
     31 text/plainの文書を表示する場合,重ね打ちによる強調文字を表示しない.
     32 このオプションを付けない場合,
     33 ``A^H_''
     34 はAのアンダーラインとして表示され,
     35 ``A^HA''
     36 はAのボールドとして表示される.
     37 .TP
     38 .BI \-l\  行数
     39 標準入力の内容を表示するときに保存される最大行数を指定する.
     40 デフォルトは10000.
     41 .TP
     42 .B \-s
     43 Shift_JISコードで表示する.
     44 .TP
     45 .B \-e
     46 EUCコードで表示する.
     47 .TP
     48 .B \-j
     49 JIS (ISO-2022-JP)コードで表示する.
     50 .TP
     51 .BI \-O\  e|s|j|N|m
     52 表示に使う文字コードを指定する.
     53 .TP
     54 .BI \-I\  e|s
     55 入力文書の文字コードを指定する.
     56 .TP
     57 .BI \-T\  タイプ
     58 表示する文書のタイプを指定する.この指定がない場合,ファイル名の拡張子によって
     59 自動判別される.判別できない場合はtext/plainとみなされる.
     60 .PP
     61 .RS
     62 .B 例:
     63 .TP
     64 cat hoge*.html | w3m -T text/html
     65 標準入力からHTMLファイルを読んで表示する
     66 .TP
     67 w3m -T text/plain hoge*.html
     68 HTMLファイルのソースを表示する
     69 .RE
     70 .TP
     71 .B \-m
     72 Internet messageモードで表示する.Internet messageモードの場合,
     73 ヘッダの内容を見て,Content-Type: があればそれを参考にする.電子メールや
     74 ネットニュースの記事を読むときに便利.
     75 .TP
     76 .B \-v
     77 visual startupモード.
     78 コマンドライン引数に URL やファイルを指定していなくても
     79 初期画面が表示される.
     80 .TP
     81 .B \-B
     82 Bookmarkを表示する.
     83 .TP
     84 .BI \-bookmark\  file
     85 Bookmark のファイルを指定する.
     86 .TP
     87 .B \-M
     88 カラー表示をしない.
     89 .TP
     90 .B \-F
     91 フレームを自動表示する.
     92 .TP
     93 .B \-S
     94 連続する空行を1行にまとめて表示する.
     95 .TP
     96 .B \-X
     97 .B w3m
     98 終了時に,以前の画面に戻らない.
     99 .TP
    100 .BI \-title =TERM
    101 端末のタイトル文字列を設定する.
    102 .TP
    103 .B \-W
    104 折り返しサーチを使うかどうかを切りかえる.
    105 .TP
    106 .BI \-o\  option=value
    107 オプションを指定する.
    108 .TP
    109 .B \-show-option
    110 利用できるオプションを表示する.
    111 .TP
    112 .B \-no\-proxy
    113 プロキシを利用しない.
    114 .TP
    115 .B \-no\-mouse
    116 マウスを利用しない.
    117 .TP
    118 .B \-cookie
    119 クッキーを処理する.
    120 .TP
    121 .B \-no\-cookie
    122 クッキーを処理しない.
    123 .TP
    124 .B \-num
    125 行番号を表示する.
    126 .TP
    127 .B \-dump
    128 URLの内容を読みこみ,整形されたバッファの内容を標準出力に書き出す.
    129 文書の幅は80桁と仮定される.この幅は,次の
    130 .B \-cols
    131 オプションで変更可能.
    132 .TP
    133 .BI \-cols\  幅
    134 .B \-dump
    135 オプションを使う場合に,文書の幅を指定する.
    136 .TP
    137 .BI \-ppc\  ピクセル数
    138 文字の幅を指定する.デフォルトは 8.0.
    139 .TP
    140 .B \-dump_source
    141 URLの内容を読みこみ,整形せずに標準出力に書き出す.漢字コード変換もされない.
    142 .TP
    143 .B \-dump_head
    144 URLにアクセスし,ヘッダ情報を出力する.
    145 .TP
    146 .B \-dump_both
    147 URLにアクセスし,ヘッダ情報とHTMLソースを出力する.
    148 .TP
    149 .B \-dump_extra
    150 URLにアクセスし,拡張情報とヘッダ情報とHTMLソースを出力する.
    151 .TP
    152 .BI \-post\  file
    153 ファイルの内容をPOSTする.
    154 .TP
    155 .BI \-header\  string
    156 HTTP要求ヘッダを追加する.
    157 .TP
    158 .BI \-config\  file
    159 configのファイルを指定する.
    160 .TP
    161 .B -help
    162 ヘルプを表示する.
    163 .TP
    164 .B -version
    165 w3m versionを表示する.
    166 .SS 文書の表示内容
    167 HTML文書を表示しているときには,次のような表示になります.
    168 .in +8n
    169 .TS
    170 box tab(;);
    171 l|c|c
    172 l|c|c
    173 l|c|c
    174 l|c|c.
    175 ;カラー表示時;白黒表示時
    176 _
    177 リンク;青色;下線
    178 インライン画像;緑色;反転表示
    179 FORMの入力部分;赤色;反転表示
    180 .TE
    181 .PP
    182 カラー表示時の色は,オプション設定パネル
    183 .B o
    184 で変更することができます.
    185 .SS 起動後の使いかた
    186 起動した後は,1文字のコマンドをキーボードから入力することで
    187 .B w3m
    188 を操作します.
    189 .PP
    190 コマンドには次のようなものがあります.以下の記述では,
    191 .B C-x
    192 はコントロールxを表します.また,
    193 .B SPC
    194 はスペースバー,
    195 .B RET
    196 はリターンキー,
    197 .B ESC
    198 はエスケープキーです.
    199 .PP
    200 ここで書いてあるのは,オリジナル版のキー操作です.
    201 .\" \fIlynx\fr(1)
    202 .\" 風のキー操作用にコンパイルしてあるものについては,
    203 .\" \fIw3m_lynx(1)
    204 .\" をごらんください.
    205 .SS ページ/カーソル移動
    206 .TP 1i
    207 .B SPC, C-v
    208 次のページを表示します.
    209 .TP
    210 .B b, "ESC v"
    211 前のページを表示します.
    212 .TP
    213 .B l, C-f, 右矢印キー
    214 カーソルを右に移動します.
    215 .TP
    216 .B h, C-b, 左矢印キー
    217 カーソルを左に移動します.
    218 .TP
    219 .B j, C-n, 下矢印キー
    220 カーソルを下に移動します.
    221 .TP
    222 .B k, C-p, 上矢印キー
    223 カーソルを上に移動します.
    224 .TP
    225 .B J
    226 画面を1行上にスクロールします.
    227 .TP
    228 .B K
    229 画面を1行下にスクロールします.
    230 .TP
    231 .B ^
    232 行頭に移動します.
    233 .TP
    234 .B $
    235 行末に移動します.
    236 .TP
    237 .B w
    238 次の単語に移動します.
    239 .TP
    240 .B W
    241 前の単語に移動します.
    242 .TP
    243 .B >
    244 画面全体を右にずらします.(表示内容を左にずらす)
    245 .TP
    246 .B <
    247 画面全体を左にずらします.(表示内容を右にずらす)
    248 .TP
    249 .B ". "
    250 画面全体を1文字右にずらします.(表示内容を左にずらす)
    251 .TP
    252 .B ", "
    253 画面全体を1文字左にずらします.(表示内容を右にずらす)
    254 .TP
    255 .B g, M-<
    256 文書のいちばん上の行に移動します.
    257 .TP
    258 .B G, M->
    259 文書のいちばん下の行に移動します.
    260 .TP
    261 .B "ESC g"
    262 画面下で行番号を入力し,そこで指定した行に移動します.
    263 ここで
    264 .B $
    265 を入力すると,最終行に移動します.
    266 .TP
    267 .B Z
    268 カーソルのある位置を行の中央に移動します.
    269 .TP
    270 .B z
    271 カーソルのある行を画面の中央に移動します.
    272 .TP
    273 .B TAB
    274 次のリンクに移動します.
    275 .TP
    276 .B C-u, "ESC TAB"
    277 前のリンクに移動します.
    278 .TP
    279 .B [
    280 最初のリンクに移動します.
    281 .TP
    282 .B ]
    283 最後のリンクに移動します.
    284 .SS ハイパーリンク操作
    285 .TP
    286 .B RET
    287 現在カーソルがあるリンクが指す先の文書を読みこみます.
    288 .TP
    289 .B a, "ESC RET"
    290 現在カーソルがあるリンクが指す先の文書をファイルに保存します.
    291 .TP
    292 .B u
    293 現在カーソルがあるリンクが指す先のURLを表示します.
    294 .TP
    295 .B i
    296 リンクに関連付けられた画像へのURLの表示します.
    297 .TP
    298 .B I
    299 現在カーソルがあるリンクに対応する画像を表示します.
    300 .TP
    301 .B "ESC I"
    302 現在カーソルがあるリンクが指す画像をファイルに保存します.
    303 .TP
    304 .B ":"
    305 URL風の文字列をリンクにします.この機能は,HTMLでない文書を
    306 読んでいるときにも有効です.
    307 .TP
    308 .B "ESC :"
    309 Message-ID風の文字列を,news: のリンクにします.この機能は,HTMLでない文書を
    310 読んでいるときにも有効です.
    311 .TP
    312 .B c
    313 現在の文書のURLを表示します.
    314 .TP
    315 .B =
    316 現在の文書に関する情報を表示します.
    317 .TP
    318 .B C-g
    319 ページ中での現在位置を表示します.
    320 .TP
    321 .B C-h
    322 URL履歴を表示します.
    323 .TP
    324 .B F
    325 <FRAMESET>を含む文書を表示しているときに,<FRAME>タグの指す複数の文書を1つの
    326 文書に変換して表示します.
    327 .TP
    328 .B M
    329 現在見ているページを,外部ブラウザを使って表示します.
    330 .B 2M, 3M
    331 で2番目と3番目のブラウザを使います.
    332 .TP
    333 .B "ESC M"
    334 現在のリンク先を,外部ブラウザを使って表示します.
    335 .B "2ESC M", "3ESC M"
    336 で2番目と3番目のブラウザを使います.
    337 .SS ファイルとURL関係の操作
    338 .TP
    339 .B U
    340 URLを指定して開きます.
    341 .TP
    342 .B V
    343 ローカルファイルを指定して開きます.
    344 .TP
    345 .B @
    346 コマンドを実行し,結果を全部読んでから表示します.
    347 .TP
    348 .B #
    349 コマンドを実行し,結果を読みこみながら表示します.
    350 .SS バッファ操作
    351 .TP
    352 .B B
    353 現在見ているバッファを削除し,一つ前のバッファを表示します.
    354 .TP
    355 .B v
    356 HTMLのソースを表示します.
    357 .TP
    358 .B s
    359 バッファ選択モードに入ります.
    360 .TP
    361 .B E
    362 現在見ているバッファがローカルファイルの場合,そのファイルをエディタで編集しま
    363 す.エディタを終了した後,そのファイルを再度読み込みます.
    364 .TP
    365 .B C-l
    366 画面を再描画します.
    367 .TP
    368 .B R
    369 バッファを再度読み込みます.
    370 .TP
    371 .B S
    372 バッファの表示内容をファイルに保存します.
    373 .TP
    374 .B "ESC s"
    375 HTMLのソースをファイルに保存します.
    376 .B v
    377 でソースを表示して
    378 .B S
    379 で保存するのとほぼ同じですが,
    380 .B "ESC s"
    381 で保存したファイルは漢字コードがオリジナルのままであるのに対して,
    382 .B "v S"
    383 で保存すると現在表示に使っている漢字コードに変換されて保存されます.
    384 .TP
    385 .B "ESC e"
    386 現在表示されているバッファを,表示されている形式のままエディタで編集します.
    387 .SS バッファ選択モード
    388 .B s
    389 でバッファ選択モードに入ったときのキー操作です.
    390 .TP
    391 .B k, C-p
    392 一つ上のバッファを選択します.
    393 .TP
    394 .B j, C-n
    395 一つ下のバッファを選択します.
    396 .TP
    397 .B D
    398 現在選択しているバッファを削除します.
    399 .TP
    400 .B RET
    401 現在選択しているバッファを表示します.
    402 .SS ブックマーク操作
    403 .TP
    404 .B "ESC b"
    405 ブックマークを読み込みます.
    406 .TP
    407 .B "ESC a"
    408 現在見ているページをブックマークに追加します.
    409 .SS 検索
    410 .TP
    411 .B /, C-s
    412 現在のカーソル位置からファイル末尾に向かって正規表現を検索します.
    413 .TP
    414 .B ?,  C-r
    415 現在のカーソル位置からファイルの先頭に向かって正規表現を検索します.
    416 .TP
    417 .B n
    418 次を検索します.
    419 .TP
    420 .B N
    421 前を検索します.
    422 .TP
    423 .B C-w
    424 折り返し検索モードを切り換えます.
    425 .SS マーク操作
    426 .TP
    427 .B C-SPC
    428 マークを設定/解除します.マークは反転表示されます.
    429 .TP
    430 .B "ESC p"
    431 一つ前のマークに移動します.
    432 .TP
    433 .B "ESC n"
    434 一つ後のマークに移動します.
    435 .TP
    436 .B "\""
    437 正規表現で指定された文字列を全てマークします.
    438 .SS その他
    439 .TP
    440 .B !
    441 シェルコマンドを実行します.
    442 .TP
    443 .B H
    444 ヘルプファイルを表示します.
    445 .TP
    446 .B o
    447 オプション設定パネルを表示します.
    448 .TP
    449 .B C-k
    450 クッキー一覧を表示します.
    451 .TP
    452 .B C-c
    453 文書の読み込みを中断します.
    454 .TP
    455 .B C-z
    456 サスペンドします.
    457 .TP
    458 .B q
    459 .B w3m
    460 を終了します.オプションの設定によって,終了するかどうか確認します.
    461 .TP
    462 .B Q
    463 確認せずに
    464 .B w3m
    465 を終了します.
    466 .SS 行編集
    467 画面の最下行で文字列を入力する場合に有効なキー操作です.
    468 .TP
    469 .B C-f
    470 カーソルを右に移動します.
    471 .TP
    472 .B C-b
    473 カーソルを左に移動します.
    474 .TP
    475 .B C-h
    476 カーソルの直前の文字を削除します.
    477 .TP
    478 .B C-d
    479 カーソル位置の文字を削除します.
    480 .TP
    481 .B C-k
    482 カーソル位置から後を削除します.
    483 .TP
    484 .B C-u
    485 カーソル位置から前を削除します.
    486 .TP
    487 .B C-a
    488 文字列の先頭に移動します.
    489 .TP
    490 .B C-e
    491 文字列の最後に移動します.
    492 .TP
    493 .B C-p
    494 ヒストリから一つ前の文字列を取り出します.
    495 .TP
    496 .B C-n
    497 ヒストリから次の文字列を取り出します.
    498 .TP
    499 .B TAB, SPC
    500 ファイル名入力時に,ファイル名を補完します.
    501 .TP
    502 .B RET
    503 入力を終了します.
    504 .SH SEE ALSO
    505 .I kterm\fR(1),
    506 .\" .I lynx\fR(1),
    507 .\" .I w3m_lynx\fR(1),
    508 .I tty\fR(4)
    509 .SH AUTHOR
    510 伊藤 彰則
    511 .br
    512 aito@fw.ipsj.or.jp
    513